先月、ある元請け様の店長さんから修理の依頼が。。。

『結構、修理費が掛かる車があるんだけど、１度見てくれる？？？』

『ハイ！すぐにお伺いします。。。』

事故車を見せて貰います。。。

フロント部とリヤ部にダメージがある事故車で、特にリヤ部は大破です。。。

車は、『トヨタ　プロボックス』　バンタイプの社用車です。。。

損保会社からの連絡では、９１万円が車両時価額だそうです。。。

修理費が９１万円以上だと全損となり、損保会社がこの車を引きあげて行きます。。。

全損となってしまうと、元請け様も私の会社も何も利益が生まれません。。。

ですが、通常の見積もりでは９１万円を遥かに越してしまいます・・・

そこで店長さんと相談をし、１つの結論を出します。。。

『この車の所有会社にリサイクルパーツを使用する事で、９１万円以内で修理を完了させます！！！』　と報告し、承諾を得ようと・・・

後日、所有会社から　『ＯＫ！』　の連絡を頂き、修理が決定です。。。

自動車解体業者から、状態の良い同じ型のプロボックスを１台引きあげて来て、修理に必要なパーツを剥がし、事故車に使用します。。。

しかし全部が全部、リサイクルパーツで！と言う訳にはいきません。。。

熔接パネルは新品部品。。。プラスチック部品や樹脂部品も仕上がり具合を考慮すれば、新品部品を使用した方がお客様は満足して頂けます。。。

脱着出来る外装部品やラジエータ等の電装部品、室内のトリム関係をリサイクルパーツで補います。。。

勿論、使用する外装部品の凹みは手直しをして、塗装し直します。。。

すると、外観は新品パネルを使用した場合と何も変わらない仕上がりとなり、修理が完了し納車の引き渡しの時、お客様に大変喜ばれ満足して頂けます。。。

あとは私がリサイクルパーツを使用した見積もりで、９１万円以内に納めないといけません。。。

数日後、この車の修理が完了し店長さんの所へ納車を済ませました。。。

昨々日から、新品部品、リサイクル部品、鈑金費用、塗装費用の、修理費用の計算をしていましたが、どうやり繰りしても数万円足が出てしまいます・・・

『どうしようか・・・着工前の段階で、リサイクルパーツを使用すれば、９１万円以内での修理は可能です！と、判断したのは私だし・・・』

頭を悩ませていましたが、思い切って店長さんに相談してみました。。。

『言い難い事なんですが・・・工賃で・・・数万円が赤字になりまして・・・・・・・・。。。』

『そうですか。。。大破の修理をお願いして苦労されていると思いましたよ。。。無理を言って直して貰い、工賃が赤字ではいけませんね。。。赤字の分、全額はちょっと無理ですが半分はうちでカバーしますよ。。。納品書に赤字の半分を上乗せをして出してくれればいいですよ。。。』

私は、嬉しです。。。感謝の気持ちで一杯です。。。

 

９１万円以内での修理方法を任せて貰い着工したのですが、最終的には私の判断ミスです。。。

『そんな事、うちには関係ない！あんたの判断が悪かったんやろ！！！うちに利益のある伝票を出して！！！』

そのようなセリフしか浮かんでこず、恐る恐る・・・の相談でしたが、有り難いお返事でした。。。

『赤字の半分は、うちがカバーしますよ。。。』　の一言が凄く嬉しかった私は、半分上乗せさせて頂いた納品書と共に、ビールを２ケース担いで店長さんの元へ。。。

『日頃の、感謝の気持ちです。。。』　の一言も添えて。。。

亀山自動車板金塗装　修理　車検　岐阜市